アスペルガー症候群 ~止まらない怒り~

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久しぶりの記事ですね。母が脳梗塞で倒れてしまったことと、仕事が忙しかったこともあり随分と間があいてしまいました。

母は、後遺症もなく元気になったので良かったです。

今日は、先日妻からの質問で「どうして、怒ったときにセーブができなくなるの?」と質問をされましたのでそのことについて書きたいと思います。

というのが・・・・・

ここ2カ月で3回、息子がブチ切れて大変だったことがありました。

1回目は、従兄とドッチボールをしていて従兄が当たったのに「当たっていない」と嘘をついた時でした。

2回目は、学校の友達とセカンドスクール(泊りの合宿)に行ったときのことでした。

3回目は、給食準備の時にキレたときのことでした。

きっかけは、それぞれにあるのですが、日頃の息子であれば抑えられることなのですが・・・・

その時は、抑えが効かずに暴れて、周りをドン引きさせた。

2回目、3回目は学校で暴れて、先生を蹴り上げるし校長先生や他の先生までもが出てきて大変でした。

これが、高校生なら退学でしたよ。

 

妻は、そのことで随分と落ち込んで悩んでいました。

そこで出てきた言葉が、「どうして、怒ったときにセーブができなくなるの?」という質問でした。

「えっ? そりゃ~カッーとなったら、セーブするのは難しいんじゃない?」と答えると

「だって、あなたは今はそんな怒り方はしないでしょう」と言われたが・・・・・

こればかりは、止めようがない。と思いました。

ただ、今は小学生だからいいものの、このまま大きくなり一度の失敗で人生を狂わすことも多いに考えられます。

なんとかして、クールダウンの極意を息子に伝えなければ・・・と思う。

きっと、大人の当事者の人でも同じことを考えている人は多いだろう。

私も、発達障害を自覚してから、すぐの頃、気を付けていても気持ちが暴走して怒りを抑えきれない時があった。

もちろん、「怒ったらいけない、クールダウンをしないといけない」ということは分かっていてもキレとしまうことはあった。

唯一、怒っても長く怒ることは無くなったけれど、確かに怒りを抑えきれなかった自覚はあった。

そんな時は、自分でも無意識のうちにキレていて「あっ今怒っている」と思うのは数分経った後だった。

ましてや、気持ちのコントロールが未熟な息子は、キレてしまうと何が何だか分からないのだろう。

それが例え先生であろうと、全員が息子の敵となっているのだろう。

 

普通の人は、簡単に「怒ったときにセーブすればいい」というのは、今の私なら出来るかもしれない。

しかし、息子にとっては怒り狂い落ち着いた時にしかそれを理解できないのは、未熟なためと思うしかないと思っている。

現に息子は、30分~1時間暴れた後は、クールダウンして自分のしでかしたことを理解し、謝ることはできる。

だけれど、1時間近く暴れた後に、それの反省を理解してくれる人は少ない。

私は、自分が同じ特性を持っているから、息子がたとえ1時間後だったとしても、自ら反省できたのならそれは大きな成果だと評価できる。

しかし実の妻でも、昔の私と重なる部分もあり、我が子ながら冷たい態度になってしまう・・・・・

だけれど、アスペルガー症候群で暴れてしまったりした後に謝ることすら出来ず、何日も引きずってしまう人がほとんどではないだろうか?

その点、1時間はかかってもクールダウン出来たことは、きちんと息子に教えてあげ、今後クールダウンする時間を短縮するきっかけになればと思っています。

 

息子も、すぐにキレる沸点は上昇し、だいぶん怒らなくなったのですが・・・・

残念ながら、気分的に乗っていないときなど、突然 プッツン!とキレた時 アスペルガーとしての特性を思いっきり発揮してしまうのです。

例えば、3回目にキレてしまった給食の準備でキレてしまった時などは・・・・・

「給食の準備めんどくさい」と言い出し・・・・

そのことで、友達が「早くしろ」と言ったことでキレたようだ・・・・

最近は、キレなくなったと思っていたのに、そんなくだらないことで、暴れ教卓に回し蹴りをくらわし、校長先生に蹴りを入れと手が付けられなくなったようです。

 

私は、「落ち着け、いつも言っているだろう、自分を落ち着けられるのは自分しかいない」と言って特攻性のある液体の精神安定剤を飲ませるけれど怒りは収まらずに暴れ続けてしまいます。

息子は、私と何度も何度も話して、怒りの先に何も結果は生まれず、みんな離れていくことを何度も何度も話して理解しています。

だからこそ、日ごろは気を付けているのです。

なのに、一度怒りが込み上げてしまうと、そこには普段の息子は居なくなってしまいます。

 

まず、大事なのは すぐに怒りだす低すぎる沸点を上げることが重要です。

だけれど、回数が少なくなっても、キレた時に手が付けられないのでは意味がありません

キレた時に、クールダウンする訓練も、何度も何度も失敗して覚えていかないといけないと思っています。

最近は、運転トラブルによる事件も多くニュースで流れるたびに、息子には

「ちょっとイラっとしたくらいで怒っていたらこうなるんだよ」 と言うと

「バカだね。」と息子言います。

「だけれど、お前も時々、突然キレちゃうだろう? だから、キレちゃいけないんだよ」と言うと

「うん、分かった」と言っています。

一度キレとしまっただけで、人生取り返しのつかないことになることもある怖さを教えておくことが大事だと思っています。

それは、私も同じで45年間警察沙汰にならずに良かったことと、今の家族と幸せに暮らせるようになったことを十分自覚し、キレた時に怖いのは相手ではなく自分自身だということを息子と共に覚えておこうと思います。

 

たぶん、私も本気でキレてしまう可能性はゼロではありません。

だけれど、死ぬまでキレないことが私自身が平和に生きていく条件だと思っています。

そして、その姿を息子に見せ続けることが息子自身が平和に生きていくことに結び付くと思っています。

「止まらない怒り」それは、アスペルガーである限り、ある意味仕方がないことかもしれません。

だけれど、一回の失敗で人生を狂わすことも確かです。

そうならない為にも、やはりキレない努力をするのが一番だと思います。

私たちは、キレとしまうと止まらないんです。

そして、キレてしまったときは、とにかく早めのクールダウンをしなくては大変なことになってしまうことを

日ごろから意識しておくことが大切だと私は思います。

 

アスペルガーのパートナーや親が気を付けることは、「怒らせない事」ではないと思います。

「怒ったときの行動のとり方」について日ごろから一緒に考えることが大切だと思います。

カッとなって事件を起こしてしまう事件は、ニュースでもよく流れます。

突発的な行動で事件となった人が、アスペルガーなわけではありません。そんな事実もありません。

発達障害でなくても普通の人が、カッとなって事件を起こすのです。

アスペルガーは、ストレスからいつもイライラしていて怒りの沸点が低いためカッとなる回数が多く事件へと発展する可能性は高くなることは確かです。

だからこそ、ストレスを理解してあげイライラしなくてもいいことを、ゆっくりゆっくり訓練することで回数は減ってくるのではないでしょうか?

ストレスがゼロになることなんてありません。

少しずつでいいのではないでしょうか?

私たち親子も、これからも失敗はすることでしょう。

だけれど、そうならないように気を付けることは、そう難しくはないと思っています。

 


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9 件のコメント

  • よしべえさん
    色々と大変なことがあったようで、
    そんな中のメッセージ
    申し訳なく思いました。
    お母様、
    後遺症が残らなかったこと
    遠い北国からですが
    嬉しく思い
    ご家族皆さまが健やかに過ごされることを
    祈っております。

    • ケロッグさん、ありがとうございます。
      母も、すっかり治り、リハビリをサボるくらいに元気になりました。
      親が元気なうちに親孝行しないと・・・と今回改めて思いました。

  • はじめまして。

    いつもありがとうございます。

    数ヵ月前によしべぇさんのblogを知り、最初から読んできました。

    blogお休みしていて心配でしたが、お母様大変だったのですね。

    我が家は、自分と次女がADHDなのではと思います(受信はしていませんが)。

    よしべぇさんの記事を読むと、改めて根気強いサポートが必要なのだと、勇気をもらえます。

    これからも宜しくお願いします。

    寒くなってまいりましたので、どうぞご自愛下さいね。

    • はじめまして、ブログを読んでいただきありがとうございました。
      ADHDかもしれないということで、不注意による失敗とかが多いのでしょうか?
      しかし、自分もADHDかもしれないなら、次女さんの気持ちや行動も理解してあげやすいのではないでしょうか?
      時々、困ることもありますが、それも個性です。
      明るく楽しく生きて行くのが一番ですよ。
      これからもよろしくお願いいたします。

      それにしても本当に寒くなってきましたね?我が家も今日は暖房を入れていました。

  • はじめまして。
    私は、アスペルガーの疑いを抱えていて、なおかつ、「過去の記憶」を思い出してしまい、今、その人はいないのに、目の前にいるかのような気持ちになり、誰もいない部屋で罵倒・暴力をしていします。その症状に。長年、悩まされてきています。
    もしかして、これはアスペルガー特有のものなのかとも、思います。
     今回、ブログを拝見し、主様のご苦労を痛い程分かりました。私と同居している人は皆、主様のように私のことでストレスを抱えているのですね(>_<)主様の、「やはりキレない努力をするのが一番」というアドバイスを、大切にして、私も、キレそうになったら、深呼吸をする、気分転換するなど努力してみます。素敵な記事をありがとうございました

  • 初めまして。
    素敵なブログをありがとうございます
    私も、アスペルガーの疑いがある、成人です。
    ここ数年、過去を思い出し、今はもういないのに、誰もいない部屋で、過去の嫌だったこと・人などを大きな声で罵倒・暴力をすることが出てきて、悩んでいました。
    この記事から察するに、それは恐らく、アスペルガー特有のものかもしれないのでしょうね。
    私は、怒らない努力をしていませんでした。けど、この記事から、一緒に暮らす人の大変さが分かり、もっと私は、治すために努力が必要だと、思いました。
    怒らないように深呼吸する、気分転換をする等で、人も物も自分も傷つけない努力が大事ですね。
    これから頑張ります!ありがとうございました

    • 「キレない努力」というのは、自分の今までの行動パターンを変えることは、簡単なようで難しいものだと思います。
      怒りが込み上げるという感情は、消すことができない、またある意味大切な感情でもあります。
      大切なのは、そのあと怒りの消し方だと思います。
      最近読んだ本で

      [図解] アンガーマネジメント超入門 怒りが消える心のトレーニング

      という本があります。
      最近、『怒りの消し方 ~アンガーマネージメント~』という記事で紹介した本です。
      一度読まれてみてはいかがでしょうか?

      また、最近私がよく思うことは
      「人間、そんなに怒らなくても困らない、怒った数だけ損している」と思うことも大切だと思います。
      完璧を目指すのでなく、怒りの回数を減らせれば大きく変わってくるのではないでしょうか?

  • fuufuさま
    人間ドックのお話読ませていただきました。お身体の具合は大丈夫ですか?
    そんな中ですがすみません…

    何度か相談させていただいています。

    昨日から夫の怒りが止まりません。物に八つ当たりする癖があるので、ドアが壊れそうなほど強く閉める、物を投げ捨てるなど、わざと大きな音を出す、床?布団?を殴る…など…。

    正直、私も最近イライラしていて、影で悪口を言ったりしていました。気分の落ち込みもだいぶあって、昨日は夫の前で泣いてしまい、自分を責める発言を繰り返してしまいました。
    こんなことをしてはかえって良くない、とわかっていたのに、どうしても我慢できませんでした。
    きっかけは食事や、二世帯での生活のことなのですが…。(このことについて書き始めると何時間もかかりそうです。)
    夫にとっては、私の言葉が全て自分への文句、否定に聞こえています。

    夫相手にダラダラしゃべっても逆効果なのはわかっているつもりだったのに、やってしまいました。
    夫からしたら、自分をわざと怒らせているんだ、と感じていそうです。

    私も子供の頃や結婚したばかりの頃は、けんかして物に当たったりしていましたが、反省はもちろんします。
    夫は、自分が酷い目にあわされた、と言うばかりで、自分の物への暴力が周りの人をどんな気持ちにさせているのか、わからないようです。
    本当にわからないのでしょうか?それともわかっているけど言えないだけなのでしょうか?

    今は、下の実家に避難しています。(二階建て二世帯です)
    幸い、朝から両親は出掛けていて、今日の物音はきいていません。母は、昨夜の物音を一緒に聞きましたが、私から色々と話をしてあるので、内心かなり心配でしょうが、大きく構えてくれています。
    父にあの物音を聞かれたら、大変なことになります。
    二世帯同居も後悔していますが、夫は「自分で決めたことだから」と、がんばっているのはわかります。夫の特性に同居前に気付いていたら、絶対にやめています。

    上からドンドンと酷い物音がすると、本当にこわいです。まして小さい子供がいるのに…どうしてあんなことできるの?と思ってしまいます。

    月1くらいで小爆発しますが、今回のはかなり大きいです。

    しかし、私も夫の前で散々自分を責めてしまい、夫もたぶん傷ついているので、これもひとつの暴力だったのか…と反省はしています。
    一緒に生活していくこと、やはり難しいですね。
    半年以上前にも大きな事件があり、うちの両親も含めて、なんとか一緒にやっていこう、となったばかりなのですがね…。
    子供がもうすぐ一歳、みな可愛くてしかたないのは同じなのに、ついつい、悲しい気持ちになります。

    先月、初めて自分のカウンセリングに病院へ行きました。
    夫は、一緒に行くのは絶対にいやだ、時間の無駄、自分は困っていない、困っている人が行けばいい、と言ってます。
    私が困っていてもこまらないのか聞いたら、「何に困ってるかによる」
    私が辛くてもなんとも思わないわけじゃないよね?と(今思うと恥ずかしいですが。。)きくと、「そんな人だと思ってるの?」と言われました。
    私も夫を傷つけているし、あちらの言葉にも傷つくしで、虚しい気持ちが残りました。
    本当に今回は失敗でした!
    でも、こちらもストレスがたまったらまた同じことが起きてしまうかも…。やはり一緒に生活は難しいのか…瀬戸際にいます。

    • コミュニケーションの取り方がわからない旦那さんは、物に当たって気持ちを伝えるようなレベルでしかコミュニケーションがとれないのです。
      赤ちゃんが泣いてミルクを要求したり、子供がカンシャクや駄々をこねるのとまったく同じなんです。
      時には、泣いて気持ちを伝えるなど、コミュニケーション手段が苦手な旦那さんにとっては、そんな幼稚な行動でしか物事を伝えたり、その場を逃げ出す手段がないのです。
      本当は、沢山まわりとのコミュニケーションで失敗して困っていることもあるのでしょうが、旦那さんにとってはそれが普通なんです。
      ponさんが苦しんで悲しんでいる状態は、旦那さんにとっての悩みではないんです。
      私も、まったく同じでした。
      それが、実際離婚が現実的になったとき、はじめて自分が困った事態になったのです。
      妻や子供たちと別れ離れになるのは困ると実感したわけです。
      今では、それが自分のためであり、家族のためにもなっていて、それなりに楽しく生活をしていますが・・・・
      やはり、当事者の自覚なしでは、改善はされませんよね?

      私は、カウンセリングも、定期的に歯医者に歯石を取りに行くような感覚でいます。
      いろいろな気持ちや現状をプロの心理士に話すことで気持ちを一定に保つことは、とても楽な生き方だと思っています。
      それは、発達障害に関係なく、仕事に追われている現状や妻が最近イライラしているとか、子供に対しての怒り方などいろいろいろ話していますよ。
      ponさんも、いろいろ相談してみたらいいですよ。

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