振り返り 離婚寸前の夫婦から再生


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このブログを、書き始めたころから読んでいる方は知っているかもしれませんが最近、ブログを書く機会も減ってしまったので、改めて館んに昔を思い出しながら、この記事を書くことにしました。

もう、口も利かないようになり、口を開けば喧嘩するだけ、いつも怒鳴り合いながらの生活が何年も続きました。それが当たり前の生活となった、ある日・・・妻から「離婚しよう」と強い決意をもって言われました。

私も、遅かれ早かれ、「きっとこいつとはうまくやっていけない」と離婚しようと思いましたが・・・・心残りは、大好きな双子の娘と別れることでした。

本当の意味での、私たちの夫婦生活は、そこから始まったのです。

発達障害との出会い

ある日私は、離婚するか否かという決断をするなか、妻を除いた子供たちだけを連れて登山旅行に行きました。その旅行が、私たち夫婦・家族の人生を大きく変える旅行となりました。

その日、登山をして疲れていた子供たちは、旅館で早い時間に寝てしまいました。

私は、暇だったこともあり、いつも習慣になっているネットサーフィンして適当な記事を読んでいました。

私の目に、「発達障害」・「ADHD」というキーワードが飛び込んできました。

確か、嫁が長男が幼稚園の頃

『児童相談の先生に、もしかして発達障害かもしれませんと言われた』

という話を思い出しました。

その時私は、

「なんで自分の子をそんなキチガイ扱いできるんだ?」

「ちょっとだけ、わんぱくな男の子なだけだろ?」

「男の子とはそんなもんだ!」

「俺の方がよほど酷かったわ!」

なんて思って、聞く耳も持たずに妻を相手にもしていませんでした。

そんなことを思い出して、何気なくADHDついてのの電子書籍を一冊買って読んでみました。

えっ?この俺が・・・・

息子のことを知るために、何気なくダウンロードして読み始めてすぐに・・・・

「えっ?これって俺のこと?」というのが、一番の衝撃でした。

私にとっては、今まで当たり前で疑問にも思っていなかったことが、次々と書かれていました。

物事に執着して、自己中心で、感情のコントロールが苦手で、忘れ物が多く、じっとしていられない・・・・

などなど、あらゆることが私と一致していました。

「俺が発達障害かもしれない」と確信しながらも、どこかで「本当かな?」という思いもあり、職場の近くの心療内科に行きました。

そこでは、軽く「そうかもしれませんね~何か困っています?」程度の話だったので、発達障害を取り扱っているクリニックに妻と行ってみることにしました。

そこでは、「では、次回検査してみましょう」と言われたのですが・・・

私達を変えた、こころのクリニック

私は、一足先に診療の予約が取れたので、病院に行ったのですが・・・・

息子を診察してもらいたかった病院は、有名な発達障害のこども専門のクリニックということもあり、とても人気で初診受付は月に一度、しかも二カ月前でした。

私たちは、どうしても有名なこども専門の病院で診ていただきたく、会社の携帯も使って6台の電話で何度も何度もかけ直しながら、なんとか予約がとれました。

私たちは、何カ月も待って息子を病院に連れていくと・・・・

先生から・・・

「あ~奥さん典型的なADHDね、息子さんもADHDと自閉症スペクトラム、旦那さんは典型的な自閉症スペクトラムだね」

といきなり診断されました。

「えっ?検査とかしないのですか?」

と聞くと・・・・

「したければしてあげるけれど、しなくても間違いないよ」

と軽く言われてしまいました。

なんとも、強気な先生でしたが、その先生の発達障害に対する知識と対応は、神でした。

こども専門と思っていたのに「奥さんも、旦那さんも、息子さんも全員まとめて僕が面倒みるよ」と言ってくれたことから、我が家は大きく動き出しました。

個々の分析と特性

診察は、三人で話したあと、個別にそれぞれの話を聞いて、それぞれに対していろいろなアドバイスや、それぞれの分析をしてくれました。

その週のトラブルや不満などを話すと、「君は、こういうタイプでこう考えるんだよね~、でも奥さんはこういうタイプだからこう受け取ってしまうんだよ~」という具合に、それぞれの特性を分析しながら、その話題を解説してくれるわけです。

「奥さんはADHDだからね~対等なパートナーと思っていたら不満もたまるけど、娘と思うしかないね~」とも最初に言われました。

それらアドバイスの数々のおかげで、私自身も妻も大きく変わっていったのです。

息子に対しても、「そっか~腹立ったのか~その時どう思った?」とか息子の問題行動に対しても、普通に聞いて理解してあげていました。

だから、息子も安心して、先生にはなんでも話していました。

エビリファイとの出会い

先生との話も私たちを大きく変化させたことは間違いないですが、先生と同じくらい影響を受けたのが、精神安定剤のエビリファイです。

私や息子のように、感情のコントロールが苦手な人たちは、とにかく失敗が多いのです。

私たちは、ほんの少しのストレスでも、感情が乱れて荒れてしまうことが多々あります。

そんな、イライラしたり、不安になったりする気持ちを日ごろから抑えてくれるのがエビリファイという薬です。

今は、飲まなくても随分と気持ちをコントロールできるようになりましたが、4年くらいは飲み続けていました。

薬に抵抗があるの気持ちは、私もみなさんと同じです。

しかし、先生曰く

「発達障害の人は、自分で気を付けて感情をコントロールできない!だから、日ごろからイライラやストレスを感じにくくする必要があるんだ!その生活の中で、様々なリズムと習慣を身に着けていくことが大事なんだ!」というアドバイスに従い服用し続けました。

そして、その結果は、先生が言ったとおりに、私も息子も、ストレスから逃げることの大切さや、クールダウンにかかる時間の短縮と様々な能力を身に着けてくれました。

自分の特性や行動パターンを知る

私たちにとって、一番大きかったことは、私たち自身の特性と行動パターンを意識して学んできたことが、今の生活に大きく影響しています

私自身が、どんなことでストレスを感じり、イライラしてしまうのか?

車を運転するだけで、どれだけのストレスを抱えながら運転しているのか・・・

今まで考えもしなかった、出かければ機嫌が悪くなり、感情のコントロールもできずに嫌な思いをさせてきたのか・・・・など

人混みや渋滞がどれだけ私にとってストレスになっていたかを知る事で、生活パターンも大きく変わっていきました。

それは、家族にとっても同じで、家族がどういうパターンの人なのか知ることで自分の行動パターンの幅が大きく広がりました。

今までは、私自身の考え方で相手の気持ちも考えてしまっていましたが、相手は相手の考えや感情や経験値や価値観を持っていることを知りました。

妻が臨床心理士を目指す!

家族それぞれが、そんな成長を続けていき、それなりの家族になれたと私たち家族も自信を持ち、笑顔が絶えない家族になれたある日・・・・

妻が「私、臨床心理士を目指したい!」と言い出しました。

臨床心理士になるためには、指定された大学院を卒業しなければ、資格試験すら受けられない資格です。

私みたいな、発達障害なんて聞く耳ももたなかった頑固で、誰の言うことも聞かないどうしようもない夫、父親が変わったことで、妻は考えられなかった奇跡を実体験して、発達障害の子供や、またその両親の力になりたいという話でした。

私は、発達障害で自分の価値観でしか、物事を考えられないことを知っているので、妻が望むことは、どんなことでも私が実現できるかどうかだけを考えて、妻の意見を尊重するように決めているので、まずは大学院に合格してからという話にしたのですが・・・・

なんと、一発で合格し、その大学院も無事卒業し、資格試験も一発合格してしまいました。

妻が臨床心理士になった!

2020.12.22

今では

まだまだ、両手離しで喜べるほどではないにしても、夫婦喧嘩もほとんどなくなり、息子もなんやかんやで平和に暮らしているところです。

一時は、離婚してもおかしくないくらい、夫婦としても、家族としてもバラバラだった我が家でも、今ではとても幸せな時間が流れるようになりました。

一番は、夫婦が仲良くなれたことが一番大きかったと思います。

妻は、臨床心理士として新しい人生を歩み始めました。

私は、仕事も家庭も順調で、コロナ禍の影響にも左右されずマイペースで生活できるようになりました。

長男は、荒れることもなく、中学2年生でかわいい反抗期はあるものの、自分で感情をコントロールするすべを身にしけました。

双子の長女は、大好きなバスケットをしながら、中高一貫の中学を受験したいらしく、塾に通いながら自分の道を切り開こうとしています。

双子の次女は、大好きなバレーボールに夢中で、勉強は嫌いらしく、アニメを見たり、アニメを模写したりと充実した生活を送っています。

みんなが、みんなやさしい心をもっていて、とても思いやりのある家族へと大変身しました。

夫婦として

子供たちも、中学2年生、双子は小学5年生になり、それぞれの部屋を持ち、それぞれの趣味や楽しい時間を送っているなか・・・・

私たち夫婦も、恋人同士だった昔のようにとはいきませんが(笑)

テレワークが増えた今、時々一緒にランチにでかけたり、二人の時間を楽しむことができるようになりました。

まだまだ、なんでも話せるほどはいかなくても、それぞれが望むことを、遠慮なく言えるようになってきました。

きっと、妻も最初は、子供が成人するまでとか考えていたと思いますが・・・・

これからも、一緒に夫婦を続けられそうなくらいにお互いが成長し、変わって行ったと思います。

なんども、なんども、あきらめて、投げやりになり、「どうでもいいや~」と思ったこともありましたが、今では、私も子供たちと同様に、妻を愛しく思えるようになってきたし、妻は妻で、時々うれしいことを言ってくれたり、行動してくれたりしてくれることを楽しく思っています。

離婚を考えている方へ

「離婚はしない方がいい!」なんてことは言いません。

私自身、6年前の私のままなら、きっと「別れた方がいい」と言うと思います。

しかし、お互いが気が付いていない特性や個性など、何かのきっかけで見つめ直すことができさえすけば・・・・

お互いを思いやり、お互いを尊重し合い、お互いの気持ちや価値観を共有できるのではないでしょうか?

私たち自身が、絶対にあり得ない想像もできなかった今を手に入れることができたのだから、ほとんどの人たちはきっかけさえあれば、やり直せるのではないでしょうか?

なんて、7年前の私たちに言っても、ピンとこないでしょうけけれど・・・・

パートナーが発達障害かもしれない人へ

確かに、発達障害って治らないと考えて間違いありません

私も、治ったわけではありません。行動が変わったんです。

発達障害だから幸せになれないのでしょうか?

私自身、発達障害を知って自分の特性を知る中で、「だからうまくいかなかったのか~」と弱点を知った分、「だから、俺はここまでなれたのか~」と自信を持った部分も沢山あります。

確かに、執着心や拘りが強いため、人と違う考え方や価値観をもってしまい、統計的には一般的な人と違う行動をしてしまうところはあります。

でも、人と違うことが悪いことでしょうか?その部分をお互いに理解しあうことさえできれば、普通の夫婦以上に、お互いを理解し合うことができるのではないでしょうか?

夫婦、どちらかが悪いとか良いとかではなく、良いところも悪いところも、夫婦で共有し合いさえすれば、発達障害なんてたいしたことない気がします。

とは言え、発達障害当事者が発達障害を受け入れ向かい合える確率は低いとは思いますが・・・・

それでも、もし向き合うことができれば、失敗を繰り返しながらも、夫婦で成長し続けられるのではないかと思っています。

もちろん、簡単なことではないですよ。私たちがそれを一番わかっています。

だから、慌てず焦らず、ひとつひとつ夫婦で向き合って生きていくことが、夫婦再生の極意だと思います。

夫婦って楽しくいいものですよ♪

夫婦っていいもんですよ。全然違う価値観も考え方も夢も、お互いに共有できたら、なんでも二倍になるんですから~

せっかく、夫婦になったんだもん、一緒に楽しまないと!

辛いこと、きついことは二人で分け合い半分こ!

うれしいこと、たのしいことは共有して二倍の楽しみに!

遠慮して言えなかったこと、やりたいほしいこと、してほしいこと、恥かしくて言えない秘密だって、お互いの価値観を共有できれば、よき理解者となってくれるわけですから~

私も、今では恥かしかったことも、言えなかったことも、気持ちを伝えることができるようになりました。

 


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