アスペルガーって多重人格? ~突然キレて人が変わる~

よく「アスペルガーは多重人格なの?」と聞かれることがあります。

穏やかな時もあると思ったら、突然怒りだしたりと驚く人も少なくありません。

ある意味、多重人格なのかもしれませんが・・・・

それは、アスペルガーの特性によるもので、決して多重人格というわけではありません。

まわりの人が反応しないようなところで、思い込みやストレスからパニックになり、感情のコントロールができなくなりキレたり不機嫌になることがあります。

まわりの人から見たら、突然まるで人が変わったと感じる人も少なくないでしょう。

結婚前なら、当事者も少しは気を付けていたり、パートナーも「たまに人が変わるね?」程度に思えていたのが、結婚してずっと一緒に居ると、当事者も手綱が緩み、パートナーにとってはいつも人が変わると感じる人も少なくないでしょう。

 

例えば、自分の計画したとおりに旅行をして、何もトラブルもなく進んでいた時は穏やかな時間を過ごしています。

ところが、ポロっと「あそこも行ってみたかったなぁ~」と普通に会話していたつもりが突然顔色が変わり

「だったら、誰かと行けばいいだろう」と怒り出したりします。

「ここに来てよかったね~また連れて行ってね~」というつもりで言ったのかもしれませんが、アスペルガーにとっては、「こんなところより、別のところに行きたかった」と判断してしまうことがあります。

アスペルガーにとっては、言葉の裏側を読み取る能力も低ければ、「そんなこと言うはずないだろう」というような判断ができない人は少なくありません。

ちょっとしたことで、自分の低い理解度のため怒り出してしまうことが多々あります。

アスペルガーが美味しそうに唐揚げを食べているときに、「脂ものの取り過ぎには気を付けてね~」と体を気にして行っているつもりでも、アスペルガーにとっては、「脂ものは食べるな!」と言われたと思い込む人も少なくないでしょう。

アスペルガーは、極端な判断をすることも多々あります。

よくある会話に「専業主婦はいいよなぁ~」と言った言葉に「主婦だって忙しいのよ~」とよくある話にしてもアスペルガーにとっては、「あなたが仕事している以上に主婦は大変なのよ」と言われたと思い込み「だったら、お前が仕事しろ!」と突然キレてしまったりすることがあります。

共働きで働いていても「今日は仕事で疲れた」とポロっと愚痴れば「私はこんなに働いているのよ~」と言われたと思い込み「お前の仕事くらいで疲れたなんて言うな!」などと貶したりする人もいるでしょう。

子供が「早く大人になりた~い」とよくある言葉にすら、「大人は子供と違ってた大変なんだ!」と真剣に怒り出したりもします。

こうした、やり取りが続くと、周りの人は、いつキレるのかわからない人だと感じるでしょう。

まるで、多重人格の別人が現れたように感じる人も少なくないでしょう。

機嫌よく話していたと思ったら、ちょっとした会話でキレてしまう人も少なくないのです。

車を運転しながら山道を気持ちよく走っていたと思ったら、街中に出たとたんに渋滞にイライラする人も少なくありません。

旅行で夕日が沈むのを穏やかな気持ちで見ていたと思ったら、旅館の食事に文句を言いだしたり・・・・

空気が読めないのも、原因のひとつです。

ちよっとしたきっかけで、自分の考えと違う方向に物事が動きだすと、突然不機嫌になる人が多いのです。

「えっ? 何が起きたの?」とアスペルガーが突然怒り出したと思われることがほとんどですが・・・

実際には、思い込みや価値観の違いを処理できずに、感情のコントロールを見失っているのです。

一緒に居る人からしたら「えっ何が起きたの?」と思うかもしれませんが、ちょっと見方を変えて「この人は、何を勘違いしたのだろう?」と考えると少しは原因がわかるかもしれません。

アスペルガーがキレる時、周りの人が気が付かないことで思い込みなどからキレてしまうことがあるのです。

だいたいは、言葉の裏や隠された部分を理解できない勘違いや、どうしようもないことに対しての苛立ちだったり、自分の考えていた計画通りに行かなかったことに関するパニックだったりします、

「じゃ~どうしたら、そういう突然怒り出したりしないの?」

と聞かれそうですが・・・・

アスペルガーとは、そういうものなのです。

「そんな~」って感じで疲れますよね~

でも、原因さえわかれば対処のしようもあります。

旅館で食事の用意が遅いことにキレだしたとしても「そうね~でも夕日は綺麗だったね~連れてきてありがとう」とか

渋滞に巻き込まれた時も「山道は気持ちよかったわね~渋滞で神経使って疲れるでしょう?ごめんね~」とか

「あなたが仕事頑張ってくれているから、私も家事のことは頑張らないといけないと思っているのよ~」

アスペルガーの心理を認めてあげることで、ずいぶんと変わるかもしれません。

少なくとも、少しはストレスを解放してあげることが可能です。

だからと言って、ずっとアスペルガーに合わせているだけでは、パートナーの身も心も持ちませんよね?

うまく、乗せるにしても限界がありますよね~

ただ、突然キレているアスペルガーに対して、「意味が分からない」と思う回数は減るのではないでしょうか?

こうした、気持ちの共有が苦手なアスペルガーには、ポジティブな考え方を教え続け経験を積み重ねさせることも大切です。

多重人格は、手の打ちようがありませんが・・・・

アスペルガーの多重人格は、成功経験や寄り添いによって徐々に成長していくことができると思います。

大変でしょうが、ちょっと心がけてみてはいかがでしょうか?


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2 件のコメント

  • 初めまして、というか、huuhuさんのブログに出会ってから随分と助けられてるひとりです。ありがとうございます。おかげでわたしも対応ができるようになりました。あんな人もいる。こんな人もいる。いろんな人がいる。それでいいと思います。いろんな人に出会えてよかったと思ってます。

    • はじめまして、本当にいろいろな人がいますよね~
      みんながみんな、個性や特性を尊重し合えたら、みんな幸せになれるのにね~
      でも、いろいろな人がいて、長所や短所が浮かび上がって面白いというのもあるのでしょうが・・・・
      少しずつでも、理解を深めたらいいですね?

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