こだわりの押し付け


前回、アスペルガーのこだわりについて書かせていただきました。
しかし、世の中にはアスペルガーでなくても、こだわっている人に見られる傾向として共通的なことがあります。それは、アスペルガーとは関係なく『こだわり』を持つ誰にでも言えることです。
ただ、アスペルガーはこだわりが多くあるうえ、強いという特徴を持っています。
頻度の多さとして困るのがアスペルガーの特性のひとつですが、今日はこだわる人たちについて少し書いてみようと思います。

今回のcaseについては、アスペルガーの特性というわけではないので、みんながみんなアスペルガーとは限りません。たまたまのこだわりだったかもしれないということを前提に書いております。

case.1 Macが最高! Windowsが最高!

私は、職業柄MacもWindowsも複数台使っています。
正直、両方良い商品なので、仕事で使わないならどっちでもいいです。
しかし、ブログサイトでもYoutubeでもMacが最高! Windowsなんてクソだ!と声を荒げている人がいるように、私の周りにもたくさんいます。
一時期、大学のパソコン教室でもMacを採用する大学が増えた時期もありました。しかし、最近ではあまり大学のパソコン教室では利用されなくなってきました。
理由は明白です。世の中の90%はWindowsなのです。
 なのに、大学に入学の時に父親のこだわりでMacを購入して、大学の環境に合わないなどで情報処理センターに相談に来る学生が多いと聞きます。
 逆に、グラフィック系やデザイナー系は、Macユーザが多いように、何をするか、どんなアプリケーションを使うかで、決まってきます。


 こだわりがなければ、会社でも学校でもインターネット喫茶等でも多く利用されているWindowsの方が便利なのです。Microsoft officeを使うなら、絶対にWindowsの方が使いやすいのです。
ですが、利用目的もわからない人に、あれがいい、これがいいと解説している人たちの情報は偏った意見も多いわけですが、iPhone vs Androidもしかり、どちらも高性能なスマホも存在するのです。

 私は、仕事ではほとんどMacを使いません。何も気にせずMacで作った資料をWindowsを使っている人に送ると、フォント等の関係で崩れてしまったりと、気をつけないといけないこともあるので、迷惑がかかるので、仕事の資料は基本的にWindowsパソコンを使います。
 Macは、動画編集やブログやスケジュール管理など、私生活ではMacを使っています。
だって、綺麗だしiPhone持ちの私にとっては、連携やスケジュール管理はMacが使いやすいので、仕事先ではiPad Proを使っています。Windowsに比べると綺麗でスムーズで使いやすいので、私生活ではだいたいMacを使っています。

 一度、Youtube等を見ていただけるとわかりますが、数字を並べて、どっちがいいとか、こっちにはこのアプリがあるとか、「そりゃ使う人によって違うでしょう?」って感じます。
ノートパソコンの重さを比較しても、Macはとても重たいのに、「軽くて持ち歩きにはこの機種!」と自信げに解説していますが、こだわる人は、偏った基準で解説している人が多く見受けられます。
その特徴は、アスペルガーの特性にも似たところがあります。

case.2 日本語キーボード vs 英語キーボード

実は、先日取引しているメーカーの担当者と飲みに行った時に、私のiPad Proのキーボードを見て「えっ?日本語キーボードですか?」と聞かれたので「私は、ローマ字入力とかない時代から使っているからかな入力だからね」という話になったのですが、酒が進みよった勢いで「英語キーボードの方がかっこいいし、余計な文字がごちゃごちゃ書いてないから英語キーボードの方がいい」と絡み出してきて「めんどくせぇどっちだっていいだろう!お前は英語キーボード使え」と腹が立ちこいつとは絶対にもう飲まないと思うほどでした。


 そもそも、こいつキーボード見ながら打ってんのか? 英語キーボードみて誰がかっこいいと思うんだ?と思ってYoutubeを見たら、意外と同じような激闘が繰り広げられていたりします。
そもそも、私も大概客先でパソコンを触る機会もありますが、外国人のパソコンを使ったは数回程度しか経験がありません。ここは日本だぜ?ってことで熱くなる人もいます。

case.3 鉄板焼きの焼き方

 随分と昔の話ですが、本社の作業用員として呼ばれた時の懇親会で、北海道支社の人と関西支社の人と同じ鉄板で食事をする機会がありました。そこにほうれん草と卵とが出てきた時でした。
もう、どっちがどうだったかは忘れましたが、ほうれん草を同夏型にして卵を落とすだの、どうだのと喧嘩になり殴り合いを始めたことがありました。


 大阪では、メーカーの方に有名なお好み焼きに連れて行ってもらって喜んでいたのに、目の前のお好み焼きを触っただけで、激怒された店の亭主や、四国でもうどんは喉越しだから噛まずに飲み込めだの無茶なことを言う人までいました。

こだわるのはわかるが、怒ったり喧嘩することか?
当時の私は、自分のことをアスペルガーだなんて知らなかった時期だったけれど、こだわりの強さにうんざりした記憶があります。

case.4 ファミレスで激怒する父親

何が気に食わなかったのか知らないが、「店の責任者を連れて来い」と家族連れでみんなが楽しんでいるところで、激怒している父親、店員の態度だったのか、食事だったのかはわかりませんが明らかにおかしく、警察までも来る事態となりました。
たとえ、ゴキブリが入っていたとしても、警察が来ることはないでしょうし、その場にいた家族全員が、その人に食事の損害賠償求めてもいいくらいでした。
きっと、何かあったのでしょうが、その場にいた全員に不快な思いをさせる正義なんてのは存在しません。

case.5 空き缶を投げ捨てた車を追いかけるツーリング仲間

 仲間とツーリングを楽しんでいた時、山道で前の軽自動車が空き缶を窓から投げ捨てた時、一緒に走っていた仲間が、ものすごい加速で追いかけて行き、注意というより因縁をつけに行ったと言った方が正しいのかもしれない行動を取りました。まあ、その人は危ない運転をされるとすぐに追いかけていましたが、あいう人が煽り運転をするのでしょうが、私の身近にもいましたね。

こだわることは悪いことではない

 世の中には、こだわりを持っているがために本人にとっては重大な出来事でも、周りの人にとっては、どうでもいいことに反応したり、自分の正義や価値観を押し付ける人がいます。

 でも、こだわること自体が悪いわけではありません。私自信こだわりが強いがために、まわりに迷惑をかけること多いのも事実です。仕事で作ってもらった資料の文章や図がずれていたり色が見にくいと少しでも感じると、ついつい修正したくなってしまいます。モニターやキーボードが埃まみれだと、ついつい拭き取りたくなるし、料理なんかはとくにこだわってしまいます。
しかし、システム販売やコンサルティングでは、こだわった物を提供し信頼を得たりすることも多くあります。

 決して、こだわること自体が問題だとは思いません。
しかし、こだわりが多いと、「うざったい」「めんどくさい」と煙たがられることが多くなるのは事実だと思います。

そのこだわりを押し付けないことが大切

 こだわりと違う時、自分だけに影響があるのか、相手にとって必要なこだわりなのかを考えることが大事たと思います。まあ、今日も「わさび切れているから買っておいてね」と言っていたのにも関わらず買ってきてくれていなくて、ちょっとイラッときましたが、ワサビや唐辛子は、妻はあまり使わないのですぐに忘れてしまうのでしょう。でも心ではイラッとしているんです。

 魚が大好きな私にとっては、火曜日は魚の日と勝手に私は決めています。
妻は、魚はあまり好きではないようで滅多に魚は買ってきませんが、火曜日は近所の八百屋で大量に激安の魚が売られるのです。息子は刺身が大好きで、娘たちは煮付けや塩焼きが大好きで、私と一番下の娘は、焼き魚には大根おろしが大好きなので、火曜日だけは絶対にテレワークにして魚の日なのです。妻にとっては、火曜日の晩御飯は一番嫌いな日なんでしょうけれどね。

 私だって、たまにはいろいろな魚も食べたいし、子供たちだって好きだし火曜日だけは妻に我慢してもらっていますが、こだわりが相手にとっては迷惑なこともあることは多いと思います。

 決して、こだわりがある人がアスペルガーではありません。こだわりの頻度が多いアスペルガーにとっては、こだわりを押し付けてしまうことが自然と多くなってしまうのも事実だと思います。
だからと言って、我慢ばかりしていたのでは、私たちだって身が持ちません。

 だから、わたしたちのようにこだわってしまう人は、そのこだわりがまわりにどう影響するのかを考え行動することが大切なのだと思います。アスペルガーは自分の価値観が正と思い込む傾向もあるので、みんなも同じ気持ちと勘違いしてしまうことも多いとは思いますが、お互いに上手にこだわっていければいいと思っています。