空気が読めないアスペルガー症候群

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アスペルガーの特性として、空気が読めないことがよくあります。

葬式の時に、お経を聞きながら笑ってしまったり、深刻な話をしているときにその場にふさわしくない冗談を言ったりします。

その行動は、まわりから見ても不思議な行動で「えっ?今それ言うの?」と言ったことを口にすることがあります。

例えば、楽しい話をしているときに、過去にあった嫌な思い出を話しだして、相手の気分を害することがあります。

「実は、今仕事で行き詰って結構きついんだよね~」と同僚が相談したときも励ましたり、同情するということはせず、自分の経験を話し出したりします。

「お前はいいよ~俺なんかさ~」と相手の相談なんてお構いなしに、自分がとれだけ苦労しているかを話し出したりします。

「今、あんたの話は聞いていないよ~」と周りの人が顔をしかめていることさえ気が付かず、自分の話をしだしたりします。

「俺好きな人ができたんだ~どうしようかと思うんだけれど」と恋愛の相談をされていても・・・・・

「あの子より、こっちの方がかわいくない~」と自分の好みを話し出したり「え~あいつ、結構きつい性格しているし、ちょっと太っているじゃん~」と逆に貶したりすることもあるでしょう。

アスペルガーは、自分の拘りや価値観を無意識のうちに、相手の価値観と一緒にして考えてしまうことがあるのです。

私も、よく妻に怒られるのが、息子が妻に怒られているとき、「まあ~いいじゃないか~ははははは」と笑ってしまうことがあります。

妻にとっては、「なぜ今、子供を怒っているのに笑うの?」とムカついているようです。

私は、子供たちが怒られていると、その雰囲気から逃げ出すため、笑って事を済まそうとします。

先日も、息子が中学校に進学して、ちょっと出費が嵩んでいるにも関わらず、ちょっと高価な日本酒を2本買って帰りました。

つい先日も、妻が日本酒に目覚めているので、喜ばせようと思って買って帰ったのに、「私が節約しているのに、そんなお金があるならそのお金を頂戴!!」と怒られてしまいました。

そこで、「ごめんね~」と言えばよかったのですが・・・・

「せっかく喜ばせようと買ってきたのに~そんなに怒らなくてもいいじゃないね~ははははは」と娘に言うと、その態度が気に食わなかったらしく、さらに怒らせてしまいました。

妻が、なんとかやりくりして生活している気持ちを考えることができませんでした。

 

あとは、妻が新しい洋服を買った時や出かける前に「この服どう?」と聞くことがよくあります。

「ちょっと、おばさんくさくない?」と素直に答えて、顔をしかめられることがよくあります。

「いいんじゃない~似合っているよ~」という答えを求めているのに、ついつい本音を言って不機嫌にしてしまいます。

私の好みなんて聞いていないことはわかっちゃいるのですが・・・ついつい、その時は本音を言っちゃうんですよね~

いつだったか、息子が「お母さんに合っているよ~かわいいよ~」とフォローしていました。

その時妻は、「そうよ~それが正しい答えなのよ~」と息子を抱きしめながら私を睨んでいました。

 

妻の家系は、癌家系で父方の姉弟は4人とも癌で亡くなっています。

妻の父も、妻が中学校の時に肺癌で他界していて、とても癌や健康について敏感なのですが・・・

それは、十分わかっているつもりですが、どうしても自分の感覚で軽く考えてしまうのでしょうね~

妻が、健康診断を実費で行くことも、何かあるとすぐに精密検査を受けると「大げさだなぁ~」と思うところがあります。

昔は、「そんなの気にし過ぎるんだよ~お金が勿体ないだけだ」とすぐに精密検査を受ける妻をアホだと思っていました。

今も、心では「大げさ」だと感じることはありますが、「受けとけ~受けとけ~」と言ってはいるのですが

LINEで「良かった~何もなかった」とメッセージが入っていても、「そりゃそうだろう~」と思ってしまう私がいます。

LINEだったので、余計なことを口走らなかったけれど、もし直接対話していたら余計なことを口走っていたかもしれません。

そのメッセージには、「お父さんも体に気を付けてね~」と書かれていました。

「俺の場合は、まずはダイエットだなぁ~」と書くと「強制的にプールでも行ったら」と返事が返ってきました。

私はその返事に「お金の無駄遣い」と書いてしまいました。

冷静に考えれば、体を心配してくれている相手に「ありがとう」で返せば、お互いに嫌な思いはしなかっただろうに~

相手の口にしたことは尊重できても、口にしていない裏の気持ちを察して会話を組み立てることがとても苦手です。

LINEですら、言葉を間違えるのに、対話となると未だ失敗だらけです。

それは、子供たちにも一緒で、勉強をしている子供たちに「今のうちに勉強しておけよ~」と余計なことを言ってしまったり

お母さんに甘えている息子に「お前、もう中学生だろう~いつまで甘えているんだ!」と余計なことを言ってしまったりします。

そもそも、大人になっても夫婦、甘え合うことができないから、うまく行かなかったのに・・・・

甘えることができない家族なんて、つまらないですものね~

それは分かっているのに、ついつい甘えている息子を見ると「中学生にもなってベタベタおかしいんじゃないか?」と口走ってしまうことがあります。

 

職場の飲み会では、飲み会で仕事の話が嫌いな私は、仕事の話をする人とは一緒に飲み行くことを避けています。

私は、飲んで仕事の話をしだすと自分を見失って持論を全開で展開してしまうからです。

また、同じように人の悪口を言う飲み会も避けています。

昔は、よく仕事の話をしていて熱くなりすぎて、トラブルになることが多かったのも事実です。

そもそも、楽しい飲み会で仕事の話をしだすのは私自身だったからです。

妻が、一緒に家で飲まなくなったのも、そういう私が原因だったかもしれません。

今では正直、バカ話をする人の方が、聞いているだけでいいので楽です。

もっと、正直に言うと、一人で飲んでいた方が気が楽です。

とは言え、私も営業なので接待などあるのですが・・・・

今は、話を聞いているだけで、自分から話をしようとしないので面白くない飲み相手でしかないかもしれません。

普段は、気を付けて相手の気持ちや価値観を理解しようと意識しているのですが・・・・

お酒が入ると、リミッターが切れて何をしゃべり出すか自分でもわからないですからね~

会社の悪口、上司の悪口、同僚の悪口なんてしゃべっても何も良いことないですからね~

かと言って、自分の趣味の話をしだすと止まらないし・・・・・

ツーリングで行った場所や宿の話などしだすと止まらないんですよね~

空気の読めない私は、程よい会話というのがとても苦手なのです。

そういうわけで、今は飲みに行くと聞き手にまわるよう気を付けているんです。

だから、バカ話をしてくれる人と行くのが一番楽なんです。

 

あと、よくあったのが、買い物や外食先で大きな声で怒ることがよくありました。

「やめてよ~みんなが見ているよ」と言う声は、当時の私の耳に入りませんでした。

家でも、夏場窓を開けっぱなしで大声を出したりしていました。

そもそも、声が大きいので周りにはよく聞こえていたと思います。

そんな、周りの目など気にもしていませんでした。

よく、ショッピングモールでも、お母さんを含め両親が「お前、何してんだ~!」「お前はバカか?」「大人しくしろ!」と怒鳴っている姿を今見ると「お前がうるさいよ~」と思うことありますものね~

まさに、あの状態だったのを私はやっていたのです。

空気が読めないということは、生活において何かと不便なもので、一人の時間がホッとできたりすることもよくあります。

どうしても、自分の価値観や拘りが先行してしまうため、周りの人の気持ちや状況を考えながら会話したり行動することが苦手ですが実は、これは経験や体験を積み重ねていくうえで、徐々に改善できます。

私自身、45年間は自分のことばかりを話してきましたが、4年間の月日で聞き手にまわることを身に着けました。

空気を読むことは苦手ではあるけれど、聞き手にまわれば今までよりは、相手の気持ちや状況を理解できるようになるし、何より間違えた発言や行動が減ってきます。

それは、まわりの人に対しても大きな印象の変化を与えます。

 

会社の人も、昔の私しか知らない人と今の私しか知らない人は、大きく私に対する印象が異なっているでしょう

とはいえ、アスペルガーの印象というのはとても強く、妻を含め昔を知っている人の印象は、昔の印象の方が強いようです。

空気の読めない人を空気の読める人にすることは難しいですが・・・・

空気の読めない人は、自分の拘りの中で生きているのだから仕方がないと思うと少しは違って見えるかもしれません。

もし、ご自分が空気を読めないと思っている方がおられましたら、聞き手にまわってみたらいかがでしょう。

話し上手より、聞き上手の方がみんなに好かれますよ。

特に、アスペルガーは、相手の話題や状況に関係なく、自分の思いついた話題をしゃべり出したりしますからね。

空気を読むことは、とても難しいと言えます。


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