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今日は、アスペルガー症候群の夫婦の会話の一部に触れたいと思います。
私は、発達障害を自覚する前は妻に対して酷い罵声を浴びせていました。
「お前は馬鹿か?」
「お前は何もできない!!」
「お前は何もしない!!」
「お前は離婚しても一人で生きていけない」
「頼むから消えてくれ」
「それでも母親か?」
などなど、こんなの氷山の一角で いつもこんなことを言っていました。
文章で書くとこんなものだけれど・・・実際には数十倍の迫力と大きな声で
怒鳴っていた。アスペルガーの旦那をお持ちの方は、それの3割増しで想像してほしい。
当然、何度も妻は泣いていましたが・・・・・
私は、妻が泣くことに関して
「あ~また泣いた!!!面倒な嫁だ!!!」と思っていた。
ちなみに、女の子を泣かせてはいけないことはよく知っている。
実際に女の子に、酷いことを言って泣かせたのは、昔の彼女達や母親や妻以外にいない。
身内(親しい人)にだけ、泣かしても何とも思わなかった。
反面、娘たちには泣かれるとなんでも言うことを聞くような父親だった。
傷ついている女の子がいたら優しくすることもある。
なのに・・・元カノ達や妻には平気で傷つけることを言っていた。
もう一人いた・・・息子に対しても同じでした。
なぜだろう・・・・
私の中では、妻には何を言っても許されると思っていたのだと思う。
それが夫婦というものだとでも思っていたのかもしれない。
実際に、私の両親がそんな感じだったのを子供のころから見ていた。
父親が母親を見下し、母は何もできないと罵声を浴びせる姿を見ていた
私たちも母は何もできない人だと思っていたのだ。
母もよく泣いていた・・・・・
それを見ていたせいか、私は妻が泣くことにそんなに抵抗を感じなかったのだ。
今は、妻に対して一切悪口や不満は言わない。
では、今と昔何が変わったのかというと・・・・・・
本当の意味の「妻を幸せにすること」を知ったのだと思う。
ちなみに、罵声を浴びせていた頃の私も「妻を幸せにするのは俺しかいない」と言っていただろう。
それは嘘ではなく本気でそう思っていた。
一生懸命仕事をして、家事もやって、大きな家も建てた!
「俺なりに家族を幸せにしようと一生懸命だったんだ」と言える。
「俺なりに家族を愛していたんだ!」と言うだろう。
なのに・・・・罵声を浴びせ泣かしていた。
私は、独りよがりで、妻を家族を幸せにしているつもりだった。
それを認めてもらう手段が、大きな声だったり、怒鳴ったりといった行動だった。
妻たちはどうして、そんなこともわからないのか・・・・不思議だった・・・・
俺は普通の人より大きな家を建ててやった。
俺は普通の人より頑張っている。
俺は普通の人より家族を愛している。
俺は普通の人より家事もこなしている。
普通の人・・・・一体だれだ?
そう、アスペルガーのいう「普通の人」というのは対象者がいないのです。
全部、アスペルガーの考える自分=普通の人なんです。
よく喧嘩になって・・・・
「普通の人は、そんなこと言わないよね~」
「普通の人は、そんなことしないよ~」
「普通の人は、そんな大きな声を出したり怒鳴ったりしないよね~」
「普通の人は、そんなに簡単にキレないよ」
なんて言っていませんか?
「普通って誰だよ・・・・」
「普通の人も、ダメなやつには『ダメなやつ』という」
「こんなことさせたのはお前のせいだろう」
「大きな声を出させたのはお前のせいだ」
「キレたのは、お前がキレさせたんだ」
なんて言われるのではありませんか?
アスペルガーは、普通の人という漠然とした人物を想像できないんです。
「私は、そんなこと言われたら傷つくの」
「私は、そんなことされたら傷つくの」
「私は、怒鳴られたらあなたが怖くて仕方ないの」
「私は、すぐキレるあなたが怖いの」
「私は、あなたの言葉が殴られたときと同じくらい痛いの」
「私は、怖いと思ったらあなたの話が聞けなくなるの」
と具体的に伝えないとわからないと思います。
ただ、こう言ったら必ず通じるというものではないですが・・・・・
普通の人という言い方よりはマシだと思います。
普通の人とアスペルガーを比較したくなる気持ちはよくわかりますが
それをアスペルガーに伝えても意味がないと思います。
何をどうして欲しいかを明確にお願いすることを意識されると
少しは変わるのではないでしょうか?
私が考えていた、大きな家 や 仕事をがんばる以上に
妻が望んでいたのは、平穏で笑いの絶えない家庭であり
穏やかに話ができる環境だったのだと、今は妻を幸せにする方法を知ることができました。
妻は今、臨床心理士の資格を取りたいと大学院を目指すと言い出し・・・・
またまた、私の想像もつかないことを言い出していますが・・・・・
正直、気持ちは微妙ですが・・・・・・
楽しそうに、将来を語る妻の話を聞いて・・・言いたいこともありますが・・・・
まあ~本人がやる気がある間は 応援してあげようと思っています。
今まで、否定ばかりしてきたので、これからの人生は妻がやりたいことをさせてあげるために
私は頑張ろうと思っています。
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