今日は、アスペルガー症候群の同志に向けて記事を書こうと思う。
私のところには、沢山のパートナーや同志からのメールが届きます。
落ち込んだり、怒ったり・・・・・弱音を吐いてしまう人もいます。
みんなそれぞれに苦労しながら改善に向けて取り組まれており
私の励みにもなっています。
今日は、そんなメールの中から自分に自信を無くしかけている
同志にエールを送りたいと思います。
パートナーからは、アスペルガー症候群は、悪だ!!!!
と叫びたい気持ちはわからなくもない。
現に、私の妻も1年半前まではそう叫びたかっただろう。
がしかし、アスペルガー症候群も決して悪いことばかりではない。
人が怖気づく仕事に対して難なくこなせる心臓を持っていたり
力を持った相手に対しても堂々と立ち向かっていけたり
生きる力を持ち合わせている人も少なくない。
凄く厳しい反面、凄く優しかったりもする。
気持ちの共有が苦手な弱点はあるけれど
決してすべてに置いて最悪なわけではない。
私が、発達障害に気が付いて気をつけだしたとき・・・・
妻に向かって・・・ 「今の俺はどうだ・・・どうしたらいい・・・」
と弱音を吐いたとき・・・・
「あなたは、もっと堂々としている人だった」 と幻滅されたことがありました。
アスペルガーの長所である 生活力・行動力・勇気・努力などの魅力を感じて
恋に落ち、結婚までしたのにアスペルガー症候群と分かった瞬間に
全てを否定する必要はありません。
それこそ、気持ちの共有ができていないのです。
生活力・行動力・勇気・努力などの魅力は
私たちアスペルガーにとっては難なくこなせることも
一般の人とは、かけ離れている場合があります。
それは、一般の人が劣っているのではないのです。
それが普通なのです。 私も、ずっと勘違いをしていました。
妻は何もできない、努力もしない、甘ったれだと 私は、それを指摘し続けました。
それは、足が遅い人に、「もっと早く走れ」と言い続けるようなものです。
頑張って走っても、走っても その頑張りに気が付かないのです。
「よく頑張ったね~」と言ってあげられたらどんなにうれしいか・・・・
私たちは、早く走らせることを教えます。
私たちが考える水準に達していない成果を認めようとはしません。
遅い人に合わせるという行動を知らないのです。
一緒にゆっくり走ればいいだけです。
それだけで、家族は安心できます。
アスペルガーは雑学にも詳しい人が多いです。
どんなに小さな知恵でも記憶している人は少なくありません。
物知りはとてもいいことですが・・・・
料理番組で知った、料理のコツ(極意)にもうるさかったりします。
うんちくが好きで、せっかく作ってくれた料理にも一言、言いたがります。
料理のコツは、自分が作るときに気を付ければいいのです。
作ってもらった料理には「ありがとう、美味しいよ」でいいのです。
そりゃ~真っ黒焦げの料理が出てきたら別ですが・・・・
「美味しい、美味しい」と言って食べていれば
もっと美味しいものを作ってあげようと思うものです。
文句ばかり言われるのに誰が美味しい料理を作ろうとするでしょうか?
私は、以前は妻に料理をさせずに何でも私が作っていました。
今は、私はほとんど作ることはありません。
妻は、自分の作った料理に自信を持てずに・・・・
「いつも、味が薄い・・・甘すぎた・・・・」 と自分の作った料理を反省しています。
私が「全然美味しいよ~これくらいがちょうどいい」と言っても 納得していない様子です。
これは、私が10年間料理をダメ出しした後遺症だと思います。
一緒に食事ができる。ご飯を作ってくれる。
そんな幸せに気が付いていませんでした。
妻や子供に、「もっと頑張れ! 頑張ればなんでもできる」
と 努力の押し付けもしてきました。
「なんでできないんだ・・・・」
「お前はどうしてそうなんだ・・・」
「何回言ったらわかる・・・」
「話を聞いているのか・・・・」
「バカじゃないのか・・・・」
これらは、アスペルガー症候群だったからできたことです。
それは、私たちの長所です。
家族に足りないなら、私たちがその背中を見せていればいいだけです。
それを間違えて自分と同じレベルを家族に求めると、家族は息が詰まってしまいます。
そこに気が付ければ、自分自身にも自信が持て かつ、
家族への思いやりが生まれるのではないでしょうか?
これからも失敗もあるでしょう。
「ごめんね~」と失敗は失敗として認め お互いに、理想の家族に向けて励みましょう。