アスペルガーは、あいまいなコミュニケーションが苦手!

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前回予告したように、アスペルガー症候群の特徴について書いていきたいと思います。

今回は、

『あいまいなコミュニケーションが苦手』

という点を、かみ砕いていきたいと思います。

アイコンタクトや顔の表情を読み取ることが苦手で、言われた言葉をそのままの意味として受け止めてしまうことがあります。

表情を読み取れない理由としていくつかの特性が重なっているのではないかと自分でも感じています。

  • アスペルガーは、顔を見て話すことが苦手
  • 自分の価値観や考え方が優先されて、相手を見る余裕がない
  • 仮に読み取っても、感覚が独特なアスペルガーにとっては正確に読み取れない。
  • 仮に読み取っても、相手に合した行動がとれない。
  • 無意識なうちに、考え方や感じ方がいつもまわりと違い、考えても意味がないと思っている。

一般的な人は、子供の頃から人との関わりの中で、人の目や顔の表情を読み取り、人の感覚や考えを学び、自分の行動を制御して人との関わりを学んでいくものですが・・・・

こうした、原因が重なり顔の表情などを読み取ることも、またその先にある読み取った後に、相手に合せた行動を取ることも苦手なために、悪循環でコミュニケーションが苦手になっている人生をずっと送ってきたことにあると思います。

アスペルガーだって、一般的な人よりはゆっくりですが成長はしていきます。しかし、もともと苦手なうえ、人との関わる経験も人より少ないアスペルガーにとっては、幼い子供レベルのままなんです。

相手の表情を読み取れない

アスペルガーの人は話をするとき、相手の顔を見ないことも多いので表情を読み取る以前の問題です。そんなアスペルガーにとっては、子供の時から相手の表情を見て行動する経験も少ない人が多いのです。

数少ない経験の中から、仮に表情の違いや、雰囲気の違いに気が付いたとしても、まずその表情や仕草が何を意味するのかわからないことも多いのです。

では、次に人の表情が「嫌がっている」「不快に感じられている」と気が付いたとしても、アスペルガーには次の行動がわからない人が多いのです。

アスペルガーは、気が付かなければ、一人で勝手に一方的に話続けたり、行動をやめないでしょう。

時には、数少ないでしょうけれど気が付つくことだってあります。しかし、気が付いたとしたらアスペルガーの人は混乱して予期せぬ行動に出たりします。

言われた言葉をそのままの意味として受け取る

アスペルガーには、遠回しな言い方は通用しない時があります。当然、経験的に意味を学ぶことだってたくさんありますが、一般的な人に比べるとその能力は劣っています。

例えば、大変な仕事を、やる気をなくさないように「あと、少しだぞ~」と励ましたとします。

しかし、アスペルガーにとっては、本気であと少しだと思って全力を出したにも関わらず、実は全然あと少しではなかったことに気が付き、バテたり、そのことに腹を立てたりすることもあります。

広告などで、ちょっと大げさに「太陽の様な温かさ」とか、「空気の様な軽さ」と見ると、普通の人なら、「いくらなんでもそこまでは・・・」と誰もが分かる表現も、本気で信じてしまう人も少なくありません。

「死ぬ気でやれ!」と言われれば、本気で死ぬ気でやってしまうし、「適当にやれ」と言われれば、本当に適当に行動してしまいます。

よく、すごく高い車を「ねぇ~これ買ってもいい?」とか、仕事で失敗をして「俺仕事、やめてもいい?」聞くと、「言い分けないじゃん!」という意味で「勝手にして!」とか「好きにすれば?」と普通の人ならその態度で察すると思っていたら、アスペルガーは、本気で「認めてくれた!」と思って、次の日に車を買ってきたり、仕事を辞めてきたりします。

アスペルガー症候群の「勝手にして・勝手にしろ」や「好きにして・好きにしろ」の意味

2018.02.18

表情を読み取れない、言葉の意味をそのまま受け取る弊害とは?

表情が読み取れない、言葉の意味をそのまま受け取ると、どんな人生になると思いますか?

みなさんは、SNSとかでLINEやメールで友達同士でトラブルになることがありませんか?

特に、コミュニケーション能力が低い、小学生、中学生にトラブルが多いことはご存じかと思います。大人でも勘違いしてトラブルになることが多いものです。

その、原因は文章だからこそ、伝わらない感情などが勘違いを引き起こしてしまいます。

「あんたバカだから、また仕事ばかりしているのでしょう?」とLINEしたら

「誰がバカだ! メチャメチャ仕事取れたから忙しいんだよ!」と返事が返ってきます。

「まじめで一生懸命だから、頑張っているね?」って意味で言ったつもりのことを一生懸命に誤解を解かなくてはなりません。

何気ない会話も、アスペルガーに対しては取り返しのつかない話し方だったりします。

LINEなどの誤解対策として、絵文字を使ったりして伝えますが、アスペルガーにとってのコミュニケーションは、まさにテキストベースのSNSと変わらない状況なのです。

だれもがメールやLINEだと、正確に伝えないと勘違いされるので、みなさん気を付けますよね?

普通の人なら、顔を合わせて話をしていたら、上記のようなトラブルは、そうそうに起きないでしょう。

アスペルガーにとっては、SNSのやり取りと同じことなのです。アスペルガーは表情が読み取れないのですから、表情や言葉の意味を正確に読み取れないため、まだ絵文字などが書いてあるLINEの方が勘違いしなくてもいいかもしれないくらいです。

あいまいなコミュニケーション

ここまで書いたように、直接的な会話ですら、なかなか理解できないアスペルガーにとっては、あいまいな会話など、更に理解に苦しみます。

「あれがさ~これがさ~なんとなくわかるだろう?こう感覚的にさ~」なんて会話は、親しい人ならなんとなく「あ、うん」の息でなんとなく普通の人でも理解することが可能でも、アスペルガーにとっては、いつも一緒にいる親しい人であっても、理解はほとんどできません。

陶芸をしたとしても、「やさしく触ってください」と教えてもその「やさしく」って具合が理解できません。

「すぐ割れるシャボン玉を割らないように」など具体的に教えなければ、その感覚が想像できないのです。

だからと言って、LINEでコミュニケーション取ろうなんて勘違いはしないでくださいね。

短い文章の中に、気持ちを入れ込むことは到底無理なことです。

まとめ

アスペルガーに対しては、普通に会話をしていたら、意味を取り違える要素が多いことを理解しておいた方がいいでしょう。

だからと言って、常に意識して会話をするなんてことできませんよね?

それは、アスペルガーにとっても同じです。よくアスペルガーの人に対して「人の気持ちがわからない」「状況を考えられない」なんて言いますが・・・・

特に親しい人同士は、会話なんて何気なくするもので気を付けて話していたら、何も言えなくなってしまいます。

確かに、私自身もトラブル防止のため会話をほとんどしないようにしているところはあります。

そのためにも、適度の距離感が大切になってくるわけですが、やはり、アスペルガーに対して何かを話すときには、明確に勘違いされない話し方というのが大事になってきます。

とくに、お願いことや指摘することは、とくに気を付けなければなりません。

「めんどくさい~」と思われるかもしれませが、アスペルガーが勘違いをしてしまうと、その誤解を解く時間と労力を考えれば、遥かに楽です。

本当に必要でないことなら、言わないという選択肢も大切だと思います。

しかし、それではアスペルガーの経験値はあがりません。

少しずつ、コミュニケーション能力の経験値を上げていくことも大切だと思います。

面倒でしょうが、気長に少しづつ反応を見ながら育てていくとは大切かもしれません。

大事なことは、相手は感情や雰囲気で言葉や行動の意味を読み取ることができないことを知っておくことが大切だと思います。


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