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アスペルガー症候群の子どもへの言葉の選び方 ~第2弾~


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前回は、言葉の選び方を考えてみました。

私も、発達障害(アスペルガー症候群・ADHD)を45年経って知ったわけですが、

正直この年まで生きてきてから自分を変えることは容易でないことを感じる日々

という話も、前回させていただきました。

私のブログの読者には、子供の発達障害でなく大人の発達障害で悩んでいる人も多いわけですが

基本的に、子供の時から誰もケアーもしてくれていなかったために、

今の大人の発達障害が問題になっていることは、揺るぎない事実だと私は思います。

そして、今回話す伝え方は子供向けに書いていますが、大人のアスペルガーにも言えることです。

今回は、接し方としてとっても大事なことだと私は思います。

なぜなら、当事者の私が思うからです。

はじめに

まず、前回も書きましたが・・・・・

定型(普通)の人には知ってほしいのが、アスペルガー症候群の子どもの

世界というのは定型の方には理解しにくいものです。

そして・・・

障害を克服することを教えれば子供は間違いなく自己嫌悪に押しつぶされたり

混乱を招いてしまい余計に生きにくくなります。

アスペルガー症候群は、経験や知識を活かすことはできます。

アスペルガーならではの特徴を活かしてあげてください。

私自身も「自分で決めたハードルは必ず超える!!! 自分で決めたことは絶対にやる!!!!」という

特徴を活かして対処しています。

大人でも、ふつうを目指せば潰れてしまいます。

是非、子どものうちから無理な克服をさせないであげてください。

2. わかりやすく伝える

2-1. 指示はひとつずつ

アスペルガーは、複数の指示をされると優先順位をつけるのが苦手です。

「ご飯を食べて、学校の用意をして、学校に行きなさい」と指示すると・・・

ご飯を食べようとしながら、学校の用意を中途半端にし、学校に行ってしまうことが想像できます。

こういう場合は、

「ご飯を食べてしまいなさい」

とひとつの指示に絞ります。次に・・・・・

「忘れ物のないように学校の用意をしなさい」

学校の用意ができたら

「じゃ~行ってらっしゃい」と言ってあげると、よく理解できます。

面倒・・・と思うかもしれませんが・・・・

これが訓練なのです。

私も、大人になり これくらいの優先順位はたてられます。

でも、それは今まで何度も失敗して学んできた結果です。

そういうことを、周りの人が子供の時から気をつけてくれるだけで

どれだけ人生が楽になるか・・・ご理解いただければと思います。

2-2. 指示する前に振り向かせる

アスペルガー症候群の子供だけでなく大人も同じですが・・・・

テレビやゲームをしているときに話しかけても、まったく耳に入りません。

「うん うん わかった」と返事をします。

「本当にわかっているの????」と怒っても

「もう~わかっているって・・・うるさいな~」

そこで確認のため「じゃ~何がわかったのか言ってみて~」というと

きょと~~んとした顔で・・・「えっ何が?」とアホなことを言うのがアスペルガーなんです。

これは、複数の事が同時にできないために、テレビやゲームをしているときに

それ以外のことは、重要度に関係なくシャットアウトする機能が働くのです。

わざと無視しているわけでなく、本当に聞いていないのです。

「これから大事な話をひとつだけするから、テレビ(ゲーム)を消してこっちを見て」

もしくは

「これから大事な話をひとつだけするから、テレビ(ゲーム)が終わったらこっちに来て」

とまず、きちんと注意がこっちに向いたかを気にしてください。

それが、できていないうちから指示をだしても意味がないです。

 

2-3. 視覚情報を用いる

視覚情報とは、文字や写真や絵を使って伝えるとわかりやすいです。

アスペルガー症候群の子供は、耳から入る情報より

文字や写真や絵で、見て確認できる情報のほうが理解しやすい傾向にあります。

何か伝えたい事があれば、視覚にうったえることが

理解を深められます。

我が家では、白板をあっちこっちに置いて説明するときは

文字や絵を使って教えています。

 

2-4.  予定を教えてあげる

アスペルガー症候群の子供は、日ごろの生活パターンや計画が突然変更となることを

とても嫌がります。

それは、その後どうなるかが想像できないからです。

できるものなら、突然の変更は避けるべきですが・・・・

変更せざるえない時は、できるだけ前もって変更の内容を伝える

必要があります。見通しさえつけば混乱は少なくなります。

「今日は、公園で遊ぶ予定だったけれど14:00~15:00の間にお客様がくることになったのよ

 だから公園には行けなくなりました。」

と伝えると同時に、この変更によって子供たちの計画は大きく変わってしまったのです。

「公園には行けなくなったけれど、同じ年の友達も来るから一緒にゲームでもしましょう」

と具体的に、計画変更に伴ってどう変わったのかを将来を含めて見通しを伝えることで

かなり混乱を減らすことになります。

2-5.  ゆっくりと低い明瞭な声で

アスペルガー症候群の子供たちは、聞くことが本当に苦手です。

私も未だにそうです。

とにかく、ゆっくり話をしてもらわなければ正確に聞き取ることができません。

あと、音に敏感なので高い声や雑音が苦手です。

英語でしゃべられていると理解してください。

ただでも理解しにくいのに・・・早い口調で話されると

チンプンカンプンなんです。

ゆっくりと低い声で話すことを心がけてください。

2-6.  話すときの位置と視線

病院では、結構暗い部屋で話すのですが・・・なぜだろう?

と思っていました。

アスペルガーは相手の目を見て話すことが苦手です。

子供と話すときは、正面で目を見て話すのでなく

ソファーなどで横に座って話すといいようです。

これって、私はメチャメチャ実感があります。

父から「人の目を見て話しなさい」とずって言われ続けていましたが

苦痛で苦痛で・・・・いまだに目を見ては話せないので

視線を資料や手に持っていたりと工夫しながら話をしています。

話すときは、静かな気が散らない場所で話した方がいいです。

ゆっくりと、発音の良い明瞭な低い声で、正面を避けて話すことが大切です。

最後に

私も、たくさん勉強して知識ばかりは増えていっているのですが・・・・

 

実践はかなり難しいのが現状です。

完璧なんて無理です。

だから、少しずつでも意識してあげることで全然違ってくるということを

理解しておかなければならないと思います。

私も、反省ばかりしています。

でも、息子のためにも頑張ってみたいと思っています。


 

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