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先日、鹿児島に出張に行ったときの話だ。
出張ついでに同僚と飲むことになった。
私が、アスペルガー症候群当事者であることは承知のことと思いますが
同僚は、会社を一時的に休職することもある うつ病のSEくんだった。
私との仕事は初めてで、口調の激しい私なりに気を使っていた。
ちなみに、最近はそんなに口調強くないですよ~
私も、飲みに行こうか・・・・悩んだのだけれど
本人が「行きましょう」と言うので薩摩料理のおいしい店へ 行くことにした。
ちなみに、そこは薩摩地鶏の店で、地鶏のたたき と 炭火焼が絶品で
とても人気のある店です。
最初は、普通の当たり障りのない話をしていた・・・
彼は結婚したばかりで、新婚生活や新婚旅行の話をしたり
最近どんな仕事をしているのか・・・
などなど話をしていた。
時間が経つにつれ自然と うつ病 の話になった。
彼には、私が発達障害であることは話していないが
ときどき精神科のカウンセリングを受けたり
兄がうつ病で自殺したということを過去に話したことがあり
うつ病に対して理解があることを彼も知っていた。
彼は
- 自分の技術力に自信がないこと
- 同じ質問を二度とできないこと
- まず自分で考えてからしか質問できないこと
- 仕事で失敗することが怖いこと
- 最近、薬を飲んでいないこと
など悩みを私に話してくれた。
まず、何も仕事については何も心配ないことを彼に話しました。
事実、彼は慎重なだけで技術力も決して劣っているわけでもなく
立場的に、十分に自分の役割はこなしているのだ。
しかし一部の人が、無理な仕事を押し付けたりするのが不安を煽るのだろう。
「質問できない」という悩みについては・・・・
「質問してもいんだよ~」と言っても彼のような人はできないことは 十分に分かっていたので、
「5分間考えて質問する」というルールを 試すことで話をした。
まず、私たちの仕事は「質問」なしにできる仕事で自然とはない。
分からないことは、誰かに聞かなければ仕事にならないのだ。
質問ができない背景には、過去に「簡単に質問をするな!」
「自分で調べろ!」と先輩に指導されたことが、ずっと仕事のやり方として
影響しているようだ。
私が
「質問しないでできるほど簡単な仕事ではないし、質問はしないと自分が苦しくなる。
その為には、質問する準備の時間として5分間自分で考えて、ちょっと調べてわかる内容なのか
時間では解決できない問題なのかを考えてみて質問したら自分の性格にも反発しないでできるのではないか」
と話をしてみた。
彼も、「それならできそうな気がする」と言っていた。
彼は、「簡単に質問をしてはいけない」「二度同じ質問をしてはいけない」と
それは絶対的なルールとして心に決めていたみたいで、
そのルールを 自分の中で変えられる範囲少しだけ変えてみることで
変わるのではないかと二人で期待している。
そして・・・・ 仕事のことは、ゆっくり考えていくことにして・・・
私生活では、結婚したばかりで彼には素敵な奥さんができた。
奥さんは、私たちと同じ会社で私もよく知っている チャキチャキのThe 日本の母ちゃん
と 言った感じの奥さんで、まさに竹を割ったような性格の女性です。
私は、彼が仕事のことを気にしていることに対して 私生活のことを聞いてみた。
彼は、結婚して私生活は「楽しい」と言った。
彼のことをとてもよく理解してくれる奥さんで、「嫌だったら仕事辞めてもいいよ」と 言ってくれるらしいです。
こんなに強い味方はいないと彼はとても感謝していました。
私は、その話を聞いて・・・・ きっと、彼はそんな奥さんを大切にするんだろうなぁ~ と思った。
彼はうつ病で心が弱いけれど、とても奥さんのことを大切に思っている。
それは、夫婦のあり方として幸せな形であることは確かだ。
私も、彼を見習ってアスペルガーの私と結婚してくれた妻に感謝して
付き合っていこうと思った。
最後に、「どうして薬をやめたの?」と聞いてみた。
その理由に私は驚いた。 なんと、「○○さん(先輩)から、とにかく薬は飲むな!だからうつ病が酷くなる」と
言われたのが理由だったらしいのです。
何の知識もない、第三者が勝手に「薬をやめろ」だなんて無責任な・・・・・ と私は思った。
兄の時に私が思っていたことと同じです。
「病院の先生はわかっちゃいない、俺の方がよく知っている」という傲慢な考えが 兄をおかしくしたのかもしれない話をしました。
薬を減らしたいなら、先生と相談してから減らす。
一時的に辞めて様子を見たいのであれば、先生と相談して辞める。
そして、スケジューリングして病院に通い検証していくことが 大事なのではないかと
話しました。
私が、精神病院の先生を信頼していることを彼は不思議そうに聞いていたけれど
私自身が実感していいることと、精神科の先生からの話であることもあり
私自身が、昔から比べて大きく変わっていること彼も知っているので説得力はあったようだ。
彼もなかなか、うつ病について話す人もいなかったので 楽しかったようで、
締めのラーメンまで一緒に食べて帰りました。
彼が無理しないでいいよう、私が仕事を取ってきてあげる約束もし 彼が安心した顔をしていたのが印象的でした。
彼から見れば、うつ病と縁遠いバリバリの営業&技術者が まさか、発達障害と抗うつ剤を服用しているなんて想像つかないでしょう。
それだけ、人は紙一重で立場や性格が変わってしまうということでしょうか?
彼に「もう会社を休むな」という先輩
彼に「仕事を辞めてもいいよ」という奥さん
彼に「今の仕事をクビにならなければいいよ」という私
私は、とりあえず彼と一緒に楽しく仕事ができればいいなぁと思います。
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