アスペルガー症候群 心療内科やカウンセリングに通う意味

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何件か、自分が(パートナーが)アスペルガー症候群なのだけれど、「病院に行っても何も変わらないし、話を聞くだけで何も解決しないのですが病院が悪いのでしょうか?」

意味がないのでやめようと思うというメールが届いたので、私の経験の話をします。

病院やカウンセリングや薬に大きな期待を寄せて、大きな変化が見られず落胆する気持ちもよくわかります。

確かに、病院や先生との相性は少なかれあるのは確かです。

まず、病院や先生との相性については、後で触れるとして・・・・

「病院やカウンセリングに行く意味があるかないか?」という観点から見ると、本当に何も変わっていないのでしょうか?

当事者も「俺は、『発達障害』なんかじゃない」と言ってはいるものの・・・・少しは、疑ったり気にかけていたりするのではないでしょうか?

例えば、いつも通り何でもないことで怒り出したとき、「あっ!またやつてしまった。だから『発達障害』なんて思われるのかも」と思うこともあるのではないでしょうか?

「俺は『発達障害』なんかじゃない!」と頑張って発達障害とし見られないように努力することは決して悪いことではありません。

ただし、それって脳の働きと逆のことをしようとしているので、逆にストレスを抱えてしまう可能性もあるのです。

病院に行って、「あの先生何言ってんだ~」と思ったとしても、それでいいんです。

先生の話を聞いて、自分の特性について見つめなおし考えてみる癖が大切なのだと思います。

だって、5分~10分の診断ですべてがわかるわけないじゃないですか~

私だって、「もう薬なんて飲まなくてもいい」と思ったり、仕事で忙しい中、病院に行くことが面倒な時だってあります。

しかし、私が病院に行くことで一番は妻が安心することです。そして、私自身が『発達障害』として向かい合う時間でもあります。

きっと、私自身、心のどこかで何も変わっていないと思っているでしょう。妻だって本質は何も変わっていないと思っているかもしれません。

ただ、言えることは、私も妻も『発達障害』というものを、普通に受け入れて生活を共にしているということです。

大事なのは、お互いに『発達障害』の特性について考える時間が、たとえ1カ月のうち1日だけでも、あるのとないのでは大きな違いだと思います。

私は、45年間『発達障害』という言葉も知らずに生きてきました。

しかし、今は子供のうちから『発達障害』と分かる時代です。

『発達障害』と聞くと、みんなすぐに治療して治すことを考えがちですが・・・・

『発達障害』独特な考え方や行動であり、優れている特性も沢山あります。

独特な考えは、誰も考えつかないような発明をしたり、行動は誰もが怖気づくようなことを率先してやってみたりと普通の人にはマネできない長所も多々あるのです。

治すものではなく、苦手な部分の対策をすることで、更に長所を伸ばす機会を手に入れることだと思います。

私だって、至らないことは多々あったと反省をしていますが、自分の人生のすべてを否定するつもりはありません。

 

そんな私が病院に行くのは、正確に自分の特性を知るためです。

先生との相性という話をしましたが、私の先生は私の行動や発言を否定したりはしません。

それは、私の特性として受け入れたうえでアドバイスをするから、私は正確に自分の特性を受け止めることができます

もし、私のような人に「あなたのこういうところがダメなんだ」と言われたら・・・・・

私は、「少し話しただけでお前に俺の何が分かるんだ」と言うでしょう。

確かに、受診する患者側にも受け入れる姿勢は大切だと思いますが、それが苦手なアスペルガーなんです。

なんでも否定されていると思いがちで、自分自身、否定から入りがちな特性を持っているのです。

そんな私たちに合った先生を見つけるのは、たいへんな事かもしれませんが、私は合わなければ他の病院に行ってみるのも方法だと思っています。

「この前の病院の方が良かったね~」

「今度の先生はいいね~」

「他の病院にも行ってみようか~」

なんて会話をしている時点で、『発達障害』と向かい合っているということになりませんかね?

夫婦や家族で、こうして向かい合っていくうちに、少しずつトゲトゲしかった関係が、徐々に丸みをおびていくのではないでしょうか?

きっと、病院や先生や薬というのは、私たちの特性とうまく付き合っていくうえでのきっかけでしかないと思います。

そのきっかけを定期的に持っているだけで、普通よりもっと相手のことを考えられる関係になるのかもしれませんよ?

少なくとも、私はそう思っているし、息子にも『発達障害』なんて言葉に振り回されないで、これからの人生を胸を張って生きて行ってほしいと願っています。

病院に行くことで、例え否定的なことでも、肯定的なことでも、そこから考えることが『発達障害』の向き合うことにおいて大切なのではないでしようか?

今までは、否定もしなければ考えてくれることもなかったのですから~大きな進歩ですよ。


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